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2012.04.19

製造業で普及するモバイルビジネスインテリジェンス
【Panorama Software Industry News より】

 ニュースサイト「インダストリーウィーク」によると、今後ビジネスインテリジェンスはモバイル機器が主流になると予測しています。製造業では機敏にデータ分析ができる高機能なツールを求めて、一斉にモバイルBIを導入する動きがあります。モバイルBIは製造現場、倉庫、CIOのオフィス、営業の電話中など、どんな場所でもスマートフォンやタブレットからダッシュボードが使えるという点で、無数のメリットがあります。

 「いまの時代、モバイル機器がなければビジネスの現場で効率を求めることはむつかしいでしょう。特に製造業の現場スタッフにモバイル機器が必要になることは間違いないでしょう。」

 新しい機能
 移動しながらデータにアクセスできる機能は産業界での活用形態を変化させました。「マルチクイップ (Multiquip) 」というカリフォルニアの重機メーカが実行している取り組みでは、営業チームにアップル社のiPadを常時携帯させ、モバイル機器からリアルタイムにビジネスインテリジェンスダッシュボードが使えるようにしました。営業スタッフがオフィスに電話する手間を省き、クライアントに適用できる割引価格等の提案を自分でチェックできることから、時間の節約と販売プロセスの円滑化が実現しました。

 次世代のモバイルBIアプリケーションにはデータのプリセットビューを利用する従来の機能はもちろん、ビューのカスタマイズを行う高性能なセルフサービスオプションの機能があります。営業担当者はオフィスでも外回りでも使い勝手のよいアプリケーションを利用し、重要度の高いデータにいつでもアクセスできるというメリットがあります。

 市場予測は好調
 モバイルBI市場の将来性は好調であり、市場関係者から大変注目を集めています。IDGニュースではフォレスター、ガートナー、IDCのデータを集約した結果、どの調査会社もモバイルプラットフォームの優位、特にモバイルBIの普及拡大を指摘しています。IDCデータの記事によると、2012年度はモバイル機器の出荷が従来のPC機器を上回ると予測しています。さらにモバイルアプリケーションは全体のメインフレーム市場を抜いてもっとも大きな収益源になると言われています。

 IDGの記事はモバイルBIの特有の普及予測にガートナーの数字を引用しています。ガートナーは、2013年までにBIデータのおよそ3分の1はモバイル機器で使用されると予測しています。あるソフトウェア企業のBI担当取締役、スコット・ターンブリッジ氏は、モバイル技術はビジネスインテリジェンスやアナリティクスのあり方を変える可能性が十分あると期待しています。製造業におけるモバイル機器は工場スタッフ、営業スタッフの双方にとって有益であり、スピーディなレポート作成や効率の良い経営判断の実現に役立つでしょう。