2012.05.25

ビジネスインテリジェンスの成功の要件とは
【Panorama Software Industry News より】

 ビジネスインテリジェンスソフトウェアはアナリティクス活用成功のひとつの要素ですが、適切な手順にそってプロジェクトを実行することで企業として価値を生むことができるという心構えも重要です。ビジネスインテリジェンスの専門家は分析ツールを最大限に活用しようとする企業に助言をしています。業務部門とIT部門の関係がよくない、データソースを適切に活用できない等の問題があると、導入プロジェクトに支障をきたす恐れがあります。これらを適切に実行することによって企業は多大なメリットを得ることができます。

 業務部門とIT部門がユーザーとしてビジネスインテリジェンスに関わります。業務ユーザーはデータ活用による業績改善を目指し、IT部門はBI機能の大半を監督しています。BIプロジェクト成功には双方の部門を統合することが極めて重要です。「CIOインサイト」の記事をご紹介します。

 BIプロジェクトの重要な原則について合意が不十分な場合は、成功につながらないケースもあります。記事によると、業務部門とITユーザーが合意のうえ協力し、プロジェクトの各段階で具体的な解決策を求める取り組みが必要です。理想的なBIプロジェクトとは、投資に対する直接的な収益をもたらすことができるものです。業務ユーザーとIT部門が十分な意見交換を行い、プロジェクトを綿密に計画し、必要とした時間と労力を無駄にしないよう、確認することが重要です。

 新旧のデータソース
 BIプロジェクトに適切なデータを取得することは、確実に成功するための重要な手順です。ガートナーのアナリスト、ダグ・ラニー氏は理想的なデータソースを探す企業への助言として、次のような発言をしています。企業が無料で使えるデータは大量に存在します。例えば企業内にアーカイブとして保存する非構造化データは最新のテクノロジーによって読み取りが可能です。また連邦政府が無料で発行するマーケットレポートもあります。このようなアクセスしやすいデータから分析に着手することが重要であると言います。「今よりデータ量が小さかった時代は、とにかくデータには価値があるということをうのみにしても問題なかったかもしれません。今は情報の価値を高め、正しく評価する方法を検討する時期に来ています。」

 BIの成功はあらゆる企業の目標です。プロジェクトの成功は競合他社を上回る収益獲得の原動力となるはずです。適切な人材配置とデータの選定がアナリティクスプロジェクトの勝者と敗者を明確に分けるカギとなります。