2013.07.12

金融業界のBI活用
Panorama Software BI Blog より

 BIの活用によってさまざまなデータを詳細に分析することが可能になりました。ビッグデータの活用が広まり、蓄積した情報を制約なく詳細に調べることができます。この傾向によってBIが次々と新しい分野で活用され、BIの持つ潜在的な効果が認識されて企業の必須ツールになっています。中堅企業やデータの使用に多くの制約がある企業も、最近のBIの進化を目の当たりにして高度なBIツールを意欲的に活用しようという傾向が見られます。ビッグデータ活用の取り組みはますます広がっており、導入に消極的な企業は競合他社に後れをとる可能性があります。

 金融業界のBIの取り組み
 金融業界は厳密な規制による影響が大きい業界のひとつであり、業務の改善のためにアナリティクスを統合する動きが始まっています。アバディーン (Aberdeen) によると、銀行、保険業、投資会社などの金融業界は、BI活用によって非常に大きなメリットが期待されるという調査結果が最近発表されました。調査によると、金融業界では主に顧客に関する詳細な情報を取得することに関心を持っています。全体の半数以上の企業は、消費者市場について詳細な情報を収集することができない現状があり、これを改善するためにBI導入を検討していると回答しています。顧客情報の有効活用によって金融機関の業務効率をさらに改善することが可能です。

 新しいITの取り組みの導入は、計画的な投資収益が達成できるかどうかによって決まります。投資収益率の達成が有望であれば、アナリティクスプロジェクトに懐疑的な経営者層に出資を説得することが可能になります。調査によると、金融業界でBIを活用する先駆的なユーザーは、BIの活用に積極的でない競合他社と比較して、かなり成功しています。またアナリティクスの活用が多いほど収益成長率が高い傾向にあり、BI活用の経験が豊富な企業ほど成功しやすいことを示しています。IT部門はこのようなデータを提示して、アナリティクスの実行と必要なIT技術への投資による潜在的なメリットを証明することができます。

 データ活用の進化
 データ分析は常に進化を続けている分野です。最新の技術革新のひとつは、非構造化データの分析であり、顧客動向のパターンを詳細に分析しようとする企業にとっては極めて重要です。顧客口座から得る構造化データの分析によって、利益に関する動向はある程度把握することができます。そこに非構造化データを追加すると、従来のシステムでは表に出なかった今までにない洞察が生成され、全体像を明らかにすることができます。アナリティクスの活用によって、多くの課題を解決できる可能性が広がっています。