2013.11.27

ビッグデータで小売業界の利益を拡大
Panorama Software BI Blog より

 小売業界ではBIによるビッグデータ分析が非常に重要な役割を果たしています。ビッグデータによってデータの集積と定量化が可能になり、最終的に企業収益の増加が期待できる戦略を策定し、実践する小売業が増加しています。

 小売業界では現時点でビッグデータ分析ツールはかなり大規模に導入されていますが、今後ますますその有用性が高まる見込みです。これを証明する分析結果が最近発表されています。ビッグデータ分析の基礎となるソフトウェアプラットフォームを導入し、ビッグデータを最大限に活用する企業では顧客サービスの向上および収益増加に多大なメリットがあることがわかっています。アナリティクスの導入によって成功している企業の事例を検討する価値はあるでしょう。

 購買経験の向上
 ビッグデータは、特に予測分析 (predictive analytics) の文脈で小売業界にとって非常にメリットがあることがわかっています。購買履歴と顧客層の情報を組み合わせて分析すると、効果的な販売促進施策を作成することに役立ちます。しかもビッグデータの利便性はこれだけにとどまりません。

 市場調査会社PSFKラボ (PSFK Labs) は、最近、「小売業界の展望」シリーズ第4回目の年次レポートを発表し、2014年のビジネスで小売業界が検討すべき課題に焦点をあてています。特に顧客が店舗、オンライン通販、モバイル通販など、あらゆる販売チャネルを通じて顧客ニーズに合わせた快適なショッピングを楽しみたいという期待をしていることを重視しています。これを実現するためには、多くの消費者が求める顧客への直接的なサービス提供と顧客への個別対応ができるビッグデータアナリティクスの活用が必要であり、有用です。膨大な顧客情報の扱いが重要になります。

 価値の持続期間を測定する
 最高マーケティング責任者向けの情報サイト「CMO」によると、ビッグデータ分析によって一定の期間で一人ひとりの顧客が持つ企業にとっての価値を定量化することが可能です。なかでも収益の増加や新規顧客を紹介する可能性について一人ひとりの顧客の価値を測り、その価値の持続期間についてある程度の予測を行うことは企業によってメリットがあります。

 CMOの記事はホテル業界について述べていますが、この考え方はもちろん小売業界にも当てはまります。この場合予測を短期間の利用に制限しないことが重要で、6カ月以上持続する顧客の価値の予測ができれば非常に有用でしょう。