2014.07.14

ユーザー主導のBI活用アイデア
Panorama Software BI Blog より

 成功するBIプログラムを開発するということは、とりもなおさず企業が抱える課題に役立つプロセスを作成することです。ただし「最善」の企業戦略を追求するという目標の設定は間違いです。企業や業界ごとに大きく相違する個別の要因を十分に考慮していない場合が多いからです。幸いアナリティクスに関連する技術や情報がメディアで広く取り上げられ、様々な業種の企業がアナリティクスの有用な活用事例について容易に情報を得ることができます。従来のアナリティクスツールはインターフェースの複雑さとともに、非定型情報の分析処理が困難であるなど機能面で制約がありました。しかし最近のBIツールではこのような制約は改善されBIのオプション機能を評価する最適な時期にきています。

 チームメンバーの協力を得る
 アナリティクスの分野で最も影響力のあるコンセプトはセルフサービスBIでしょう。BIを使うユーザー数を増やし新しい分析機能の選択肢が広がることで、ユーザーが自分の時間で分析に従事し各自の目的を追求することができ、これが企業の価値につながります。スマートデータコレクティブ (Smart Data Collective) に寄稿するレイ・メジャー氏によると、BI展開を稼働させる前から、部門横断的にできるかぎり幅広く社員の意見を聞くことが成功につながるようです。

 このプロセスではユーザーから大量の意見を取り入れることが必要になります。その情報のすべてが役立つとは限りませんが、対話が非常に重要です。まずBIの責任者がユーザー全体の必要とする情報を収集し、次に手順を踏んでユーザー全体にBIを導入することを推奨しています。重要な意思決定にアナリティクスを活用することにその企業が慣れていない場合がありますが、その場合はデータ分析によって身近な課題が解決できることを証明することが推奨されています。こうすることで、単に口頭でBIの効果を伝えるよりも、BIによって何が解決できるかをうまく証明することになり、説得力があります。アナリティクスの定着を図るうえで有効でしょう。

 コーディングせずに分析の結果を得るには
 業務中心の機能をBIで扱う場合は、IT専任スタッフでなく一般ユーザーがアナリティクスを使いこなすような環境を設定することが重要です。テックターゲットによると、マーケティングアナリティクス部門の業務を専門の業者へ外部委託する企業がありますが、同様の業務を社内で行う場合はもっとあらかじめ検討しなければいけない事項が多くなります。マーケティング担当者は、プログラミングを行うことよりは、本来の自分の業務であるマーケティング関連の問題に集中しています。これはとりもなおさずマーケティング部門で使用するBIシステムは複雑なプロセス抜きで操作できることを重視する必要があることを意味します。記事によると、プログラミングの必要がなくデータのビジュアル表現ができる有望な新しいBI製品がいくつか開発されていることが紹介されています。このような手続きで取り組むことこそ、むしろデータのビジュアル表現をよりよく実現する為に必要な要素であると言えます。