ROLAP
(英:Relational OnLine Analytical Processing

ROLAPとは、OLAPによるデータの分析の方法である。ユーザーの操作要求に応じて、リレーショナルデータベースに格納されたデータを直接検索・集計し、その結果を擬似的な多次元データベース(キューブ)として参照・利用する。MOLAPと異なり、集計値を多次元データベースとしてあらかじめ格納しないので、そのためのバッチ処理は不要である。MOLAPと比べての利点としては、従来からあるリレーショナルデータベース技術を用いるため、メーカー間の互換性の問題が少なく、また技術的に比較的理解が容易であることが挙げられる。また、データベース内のデータを、そのときの要求に応じて直接検索・集計するため、リアルタイムなデータを分析できる。MOLAPと比べての欠点としては、ユーザー操作に対するレスポンスが大きく劣ることが挙げられる。また、従来からのリレーショナルデータベース技術が基盤となっているため、複雑な多次元モデルに対応しづらく、MOLAPには無い制約や、それを解決するための設計(データ補完など)について考慮しないといけない場合がある。